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【レビュー】 進取果敢 ~強者たちの選択~ (日本プロ麻雀協会・著)

麻雀 魔神の読み

進取果敢 ~強者たちの選択~ (マイナビ麻雀BOOKS)
著者: 日本プロ麻雀協会
単行本: 224ページ
出版社: マイナビ
発売日: 2014年1月16日
価格: 1,554円(税込)

 
 
■ 内容紹介
 

「終盤、テンパイ中に危険牌を引いたら」「メンゼンテンパイから鳴くかどうか」「2軒リーチに対してどうするか」などなど。麻雀をやったことのある人なら必ず悩んだことのある問題があります。

 

本書はそんな麻雀競技者の永遠の問いに対して、日本プロ麻雀協会の精鋭プロたちがそれぞれの選択と理論を述べるものです。

 
書籍ではまず、複数のプロに同じ局面を見せます。そこでどうするか、それぞれ答えていきます。
プロの意見は必ずしも一致しません。むしろ正反対のような答えも飛び出します。しかし、全員一致しているのは、すべての選択に根拠があるということです。それぞれがしっかりとした麻雀理論、麻雀哲学を持っており、すべての答えはそこから論理的に導かれます。

 

渋川難波、小倉孝、鈴木達也、鈴木たろう、須田良規、金太賢・・・日本プロ麻雀協会を代表するトッププロたちが繰り広げる頭脳バトル。一打一打に込められた深い読みの裏づけに驚かされます。とにかく、読んで楽しい本であることは間違いありません。

 

最初の問題の答えで、すでに回答者のキャラクターが表われます。

小倉プロ:「押す。よっぽどの変則的捨て牌じゃないかぎりリーチの待ちなんて基本消去法で考える」

渋川プロ:「ここでリーチの手を考えると、まず宣言牌の(3)に注目します。(1)の後に字牌を挟んで(3)が出るということは、ほぼ確実に(3)は関連牌と考えられます。しかも(3)は4枚見えているので、(3)を複数持っていての(3)切りリーチが消えたので、可能性として濃いのは以下の三つです。・・・(以下続く)」

 

本書を読むことで麻雀の考え方に対する視野が広がり、自分自身の麻雀を見直すきっかけにもなるはずです。


 

■目次

Case1:終盤、テンパイ中に危険牌を引いたら
Case2:メンゼンテンパイから鳴くかどうか
Case3:待ちが選択できる場合
Case4:早いリーチへの対処は?
Case5:2軒リーチに対して…
Case6:メンゼンリーチかホンイツか?
Case7:リーチかヤミテンかあるいは…
Case8:2連続で危険牌を引いたら
Case9:オーラストップ目の親番で…
Case10:ターゲットとの着順勝負
Case11:仕掛けとリーチに挟まれて…
Case12:トータルポイントを考慮
Case13:薄い待ちのピンフテンパイ
Case14:親満確定のカンチャンテンパイ
Case15:深い巡目の愚形テンパイ
Case16:ラス目の仕掛けをどう見るか


 

   

<回答者プロフィール>

 
渋川難波(しぶかわなんば)
広島県出身。A型。第11期雀竜位。ネット麻雀『天鳳』十段の名をひっさげてプロ入り。デビュー2年目で二大タイトルの一つ『雀竜位』を獲得。『魔神の~』シリーズでの著作多数。

 

小倉孝(おぐらたかし)
千葉県出身。A型。第3・4期雀竜位。第6期新人王。第7期雀王。初代ネット雀士と呼べる存在。従来の麻雀理論に一石を投じた1人。

 

須田良規(すだよしき)
島根県出身。A型。第5期雀王。プロ協会第1期生で最初のAリーガー。プロ協会きっての理論派。鳴き麻雀を主体とする。著作に書籍『東大を出たけれど』、漫画『東大を出たけれど』(原作担当)など。

 

鈴木達也(すずきたつや)
埼玉県出身。AB型。第5期王座戦新人王。雀王通算4期。牌効率、シャンテン数にこだわらず最終形を見据えた手筋は「卓上のファンタジスタ」と形容される。

 

鈴木たろう(すずきたろう)
茨城県出身。B型。第15期最強位。第8回野口恭一郎賞受賞。第9・11・12期雀王など。ルールやシステムに応じその場面での「最適解」を出すことに関しては麻雀界随一。

 

綱川隆晃(つなかわたかあき)
東京都出身。A型。アマチュア時代に『六大学麻雀リーグ』早稲田大学副将で活躍。後にプロ入りし、リーグが増えたC3からストレートAリーグに昇級した現時点では唯一の選手。

 

矢島享(やじまとおる)
神奈川県出身。A型。11期Aリーグ入りし、翌年に決定戦進出。鳴き、メンゼンともに切れ味抜群の攻撃派。頻繁に研究会を主宰するなど、若手雀士の象徴的存在にもなっている。

 

金太賢(きむてひょん)
兵庫県出身。A型。第10回野口恭一郎賞受賞。第1期以降入会からストレートでAリーグ入りした数少ない実力派。今期(12期) こそ逃したものの雀王決定戦進出3回の経験を持つ。

 

木原浩一 (きはらこういち)
北海道出身。B型。第8期最高位戦Classic優勝。今ではデジタル麻雀の普通の考えである「抽選システム」を最初に提唱した。プロ協会二大タイトル戦に4回連続決定戦進出。

 

水城恵利(みずきえり)
埼玉県出身。O型。第11回野口恭一郎賞女性棋士部門受賞。ネット麻雀の打半数は女流プロの中でダントツ。手数よりは守備重視型。

 

冨本智美(とみもとさとみ)
埼玉県出身。B型。第11期女流雀王。中学校の国語教師(非常勤) をしながらコスプレ雀荘に勤めていたこともある。女流雀王獲得でブレイク中のプロの1人。

 

大崎初音(おおさきはつね)
北海道出身。O型。第9・10期女流雀王。鳴き主流の現代麻雀においては数少ないメンゼン派の1人。麻雀教室を開き、普及活動にも意欲的。

 

五十嵐毅(いがらしたけし)
新潟県出身。O型。第21期最高位。第4回覇王カップ優勝。守備理論の第一人者。代表理事という立場から、本書では一歩引いて「総括」を担当。

 

   

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■ 管理人の感想

 

複数のプロに、同じ立体図を見せ、回答させるもの。

最近よくある企画物ですが、口頭で意見を集めたものではなく、回答者に文章で書かせたもののようです。

 

回答者は日本プロ麻雀協会の男性プロ9人・女流プロ3人の計12人 プラス 総括として五十嵐毅こそイガリン。

まだ著書がないAリーガーや女流プロの意見は貴重ですね。

特に『 東大を出たけれど 』という名著がありながらも、戦術本は出していない須田良規プロの意見はファンとしても嬉しいところ。

売り出し中の女流プロも入れているあたりは、「上手いことやったなぁ」という印象である。

 

出題は日本プロ麻雀協会のタイトル戦である雀王戦と雀竜位戦から。 オーソドックスなルールだが赤無し。

 
進取果敢 ~強者たちの選択~

 
進取果敢 ~強者たちの選択~

 

問題(場面)の選び方が抜群! 面白くてタメになる。

全体牌譜も掲載されているので、使い方次第ではかなり強力な一冊になると思います。

企画・進行・まとめ、全てイガリンのようですね。つい最近も『 麻雀 究極の守備 (マイナビ麻雀BOOKS) 』という良書を出したイガリン、さすがですね。

 

ツッコミどころのないすばらしい出来です。 迷っている人は買いで間違いないと思います(*´ω`*)

 

  

しかし、日本プロ麻雀協会のプロは、誰も『流れ』とか言わないのね?

これが連盟プロなら、「全局までの状況はどうなのか?」を毎回繰り返すとこだよね?www

  

 

中~上級者向き
赤対応: 無し  
 

総合評価 88点

      

 

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■以下、蛇足 (※特に読む必要はありません) 

  

沢山のプロに聞いているので、解説でダブる部分が出るのは仕方ないのだが、読み進めるとやはりダブりの多さが気になる。

ページ数の関係もあるので、もう少しイガリンが編集しても良かったかな?とは思った。

立体図における、その場面での出題になっているので、そこに至るまでの道中の解説はもう少し削れそう。

やっぱりちょっと参加人数が多すぎるのかな? 逆にそこが良い部分でもあるのだが、出題数16は少ないかも?

まあ今回の本に限らず、最近のマイコミ本は文字が大きすぎるだろ(´・ω・`)

 

個人的には綱川隆晃プロの解説が一番良かったですね・・・というか軽めの文章が好きです。

矢島享プロは、解説はすばらしいのですが、回答も文章も優等生すぎてたぶん損してる(´・ω・`)

木原浩一プロが、確率の話を長々と書きながら、『好みと感覚』で結論を出した時はズッコけた(P113)

        ∧∧
       ヽ(・ω・)/   ズコー
      \(.\ ノ
    、ハ,,、  ̄ 

女流プロの中では、冨本智美プロの解説が良かった。 麻雀も文章も上手ですね(*´ω`*)

 
イガリンの総括について・・・一般的に話をすると「総括なのに、自分の意見を入れすぎなのではないか?」と思われる。でも面白いので今後もこんな感じで良いと思います。次回作も期待しています(*´ω`*)


 

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コメント

1. 無題

どうもはじめまして。
今、この本をぼちぼち読んでいます。

初歩的なことでスミマセンが、木原プロの提唱している抽選システムって、どんな理論ですか?自分なりに調べたのですが、結局分かりませんでした f(^^;

2. Re:無題

>みずらさん

『たえず期待値最大の選択をして抽選を受ける、そして当たりを待つ。ツイてない時でも打ち方は同じ』っていう言い方がそれっぽいのでしょうか?
 
特に難しいことを言ってるのではなく、『当たり前の選択を当たり前にする』だけのデジタル打法なんですけどね?(´・ω・`)
 
こちらのページが木原プロのページなので、そこを見ると良いかと?
 
麻雀荘メンバー語録 version2.0
http://blog.livedoor.jp/aladdinchance1000/
 
ただブログが整理されてないので、どこ見ていいかわからないかもしれないですね?(´・ω・`)

3. Re:Re:無題

>G・ウザク(管理人)さん

情報ありがとうございます m(..)m
最近、ネット麻雀が不調なので参考にさせていただきます。

4. 無題

今、読んでいました 良書ですね
圧巻は61ページの渋川プロの河読み!
実際は手出しツモ切りなど追いきれない所もあるでしょうけど、それでもここまでロジカルに、精確に読みきれるのか、と驚きました
協会のプロは連盟と違ってオカルト要素がないのがいいですね
構成の関係で短く感じてしまいましたが、
もっと読みたい、次も買うぞ、と思わせる作戦なのでしょうか?w

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