【レビュー】 麻雀 アガリの技術 (瀬戸熊直樹・著)
- 2012/05/29
- 22:09
麻雀 アガリの技術 (マイナビ麻雀BOOKS)
著者: 瀬戸熊直樹
単行本: 224ページ
出版社: 毎日コミュニケーションズ
発売日: 2012年5月15日
価格: 1,470円(税込)
■ 内容紹介
あの瀬戸熊直樹の戦術がついに明かされる!!
ときに暴牌ともいわれかねない強打を放ち「卓上の暴君」の異名をとる瀬戸熊プロ。このスタイルで第26・27期鳳凰位を連覇。さらに第28期十段位を獲得するなど、若手プロの中では実績ナンバー1を誇っています。
本書では瀬戸熊プロの実戦を題材にその攻撃麻雀の理論を徹底解説。これを読めば親の連荘で大ブレイクする「クマクマタイム」の作り方が分かるはずです。
瀬戸熊プロによる待望の初戦術書、まさに麻雀ファン必読の一冊です。
【著者略歴】 瀬戸熊直樹(Naoki Setokuma)
東京都出身 日本プロ麻雀連盟理事。七段。
団体の主要タイトルである鳳凰位を連覇、現在は十段位を保持。
モンド杯をはじめ多くの麻雀媒体で活躍するトッププロ。
第28期十段戦はニコニコ生放送で放送され、親の連荘で大ブレイクする姿が、視聴者たちに「クマクマタイム」と名付けられた。
<主な戦績>
第6期 無双位、第9期 無双位、第21期 十段戦 準優勝、第14期 發王位、第13期 チャンピオンズリーグ優勝、第26期 鳳凰位、第27期 鳳凰位、第28期 十段戦 優勝
[目次]
第一章 基本の構え
イーシャンテンでの覚悟
出て3ハンツモって4ハン
手牌15 枚で戦え
消極的理由のリーチを掛けない など
第ニ章 クマクマタイムの作り方
積み上げてからブレイクさせる
配牌と勢いの差
何待ちでもリーチ
鳴かずとも手は進む など
第三章 鳴きは流れを変える
相手の鳴きに感謝
鳴きで入ったテンパイならリーチ
状態が良ければ動くな など
第四章 オーラスの腹のくくりかた
牌に聞く
怖がってばかりじゃトップは獲れない
ただやみくもにいくのが攻撃ではない など
第五章 不調と向き合う
感触の悪いリーチ
最悪の一手
場を読み人を読め など
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■ 管理人の感想
日本プロ麻雀連盟の最高峰タイトル・鳳凰位の連覇だけでなく、数々のタイトルを獲得した瀬戸熊直樹プロの初めての戦術本。
本の構成は、実戦譜(立体図)を出し、瀬戸熊プロが「その時、こう考えて、こう打った」と語っていく形式。
「その場面で何を考え、どう打つか?」「その後、どうなったか?」が問題になっているので、読者が楽しみながら読み進めて行ける形になっている。
麻雀の内容的には、牌理等の話はほぼゼロで、精神論と流れ論の解説が主ですね。
「クマクマタイムの作り方、本邦初公開!」 これがこの本のウリとのこと・・・
”クマクマタイム”とは、連荘で一気に点棒を稼ぐブレイクタイムを意味するようだ。
目次を見るだけでもある程度解ると思われるが、ここで語られる”クマクマタイム”を含む流れ論は、「鳴きは流れを変える」「相手の鳴きで入ったテンパイはチャンス」「調子の良い時は動かない(鳴かない)」と言った従来のオカルト麻雀本で語られてきたことと大差ない。
バッサリ斬ってしまうが、瀬戸熊プロの流れ論は、この本を読む限り、『人間が陥(おち)りやすい錯覚』の典型的な例と言われるものだと思います。
(※あくまで『この本を読む限り』です。 管理人は”流れ”等を否定しておりません。 また『瀬戸熊プロ本人が、どう考えているか』は別の話です。)
瀬戸熊プロはこの本で、いわゆる『”流れ”を読む』といった類のことを書いたつもりだと思われるが、逆に『”流れ”は読めない』ことの証明のような形になってしまっている。
デジタル派のみならず、多くの人が「単なる結果論でしょ?」という感想を持たれると思います(´・ω・`)
”『人間が陥(おち)りやすい錯覚』の典型的な例”については長くなるのでここでは書けません。 超常現象をなぜ信じるのか―思い込みを生む「体験」のあやうさ 菊池 聡(著) |
バッサリ斬った後でなんですが、ここから特に気になった部分の感想を書かせて頂きます・・・(^^;;;
第28期十段戦・決勝11回戦より・・・
十段戦決着まで、この半荘を含めラスト2回。(※決勝は全12回戦)
この時点で優勝は瀬戸熊プロ、堀内正人プロの2名にほぼ絞られており、当面の敵である堀内プロは親の東家、瀬戸熊プロは下家の南家である。
ラス前、瀬戸熊プロの手牌 ・・・ トップ目で、上家から出た4索を鳴くかどうかの選択。
瀬戸熊プロは、これをチー。
だが、本書ではこのチーを悔やみ、「状態が良ければ動くな」としている。
結果は、このチーで当面の敵・堀内プロに有効牌を流し6000オールをツモられている。
続く1本場 ・・・ 今度は堀内プロの手牌
堀内プロは、これをポン。
本書では「前局からのつながり(6000オールツモアガリ)を考えて、この局ぐらいはメンゼンでいくべきだったと私は思う」と書いている。
この局はこの堀内プロの鳴きで、今度は森山茂和プロに有効牌が流れ、メンホンリーチによる倍満ツモアガリとなる・・・
前々局の私の鳴きによる、堀内プロのツモアガリ。堀内プロの手出し回数を見れば、森山プロなら何が起こったか察しがついていただろう。 |
一連の流れ論が、森山プロへのヨイショで締められているのを読んで、苦笑・・・
そもそも、この森山プロのアガリで一番得をしたのは瀬戸熊プロです。
(※この時点で森山プロは目無しなので、倍満ツモ(4000点・8000点)で親の堀内プロと4000点の差が出来たことの方が大きい。 (※本書内でも「森山プロが浮いていてもさほど問題ない。」としっかり記述がある))
考え方次第では、前々局のチーのおかげでこのアガリがあり、結果、十段位が獲得出来たとも言えなくもない訳です。
いやホント「結果論」でなんとでも言えるんですよ・・・(´・ω・`)
その他、瀬戸熊プロが『流れを捕らえられずに、失敗した(と本人が思っている)例』がいくつか紹介されています。
ちなみに、これらはデジタル的には『むしろ正着』と言えるものばかりです。
管理人には、「”流れ”というものが存在するのか?」「それを予想したり、操ることが出来るのか?」と言った類のことは分かりませんし、検討するつもりもありません。
ですが、そもそも瀬戸熊プロ本人が自分が信じるとする打ち方を出来ていない訳で、それ以上のもの読者に求められても困ります・・・(´・ω・`)
こんなことなら、『 俺は流れを読んでこう打った → 正解だったぜ → ガハハ 』 こんな感じの大昔の戦術本の方が面白い思いました(´・ω・`)
中級者~上級者向け?
赤対応: 無し
総合評価: 42点
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■ 2ちゃんねるの反応
283 :焼き鳥名無しさん:2012/04/26(木) 22:20:23.59 ID:???
麻雀 アガリの技術
目次・・・
284 :焼き鳥名無しさん:2012/04/28(土) 05:31:15.52 ID:???
目次みるだけで
典型的な読む価値のない流れ論者の古い従来の戦術ばっかだな
285 :焼き鳥名無しさん:2012/04/30(月) 01:00:01.52 ID:???
そうだな
アホが金儲けに必死になってるのがよくわかる
286 :焼き鳥名無しさん:2012/04/30(月) 08:45:16.53 ID:???
手牌15 枚で戦えって握りこんでのエレベーターのこと?
287 :焼き鳥名無しさん:2012/04/30(月) 09:42:56.71 ID:???
そうらすぃ
290 :焼き鳥名無しさん:2012/05/01(火) 08:21:30.97 ID:???
クマクマタイムってのは本人命名なんだろうか。
だとしたら痛すぎるぞ・・・
大体、クマってのは麻雀では雀ゴロやら売人を意味するわけで
こいつは本当に手にでかい指輪とかはめて釣りしてそうだな。
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